色校正【いろこうせい】

色校正には3つのタイプがあり、それぞれの性質を考慮した上で、どれを採用するかを決定する。

■本紙校正(平台校正)

校正機という校正刷り専用の機械で、本紙(本番の印刷で使用する用紙)に印刷する。

校正機は、実際の印刷機と構造が異なり、オペレーターが手でローラを動かして1色ずつ印刷している場合が多い(4色いっぺんに印刷する校正機もある)。最初に刷ったインキが乾いてから次のインキを印刷するので、インキが乗りやすく、ベタとベタのノセなども濃く仕上がる。しかし、実際の印刷ではインキが乾かないうちに高速で次々とインキを重ねていので、インキが乗りにくく、ベタとベタのノセなどは校正紙通りに上がらないということがよく起きる。

コスト:中

■DDCP

デジタルデータから直接出力する校正紙で、用紙には専用紙が使われる(加工したコート紙)。

印刷機とカラーマッチングを行うことにより、本番に近い色味を再現している。
DDCPは、本紙に印刷することができない。上質紙やファンシーペーパーなどの非コート系用紙を使用する場合は、DDCPでは色味を再現できない。また、蛍光インキ、金銀パールなどのインキも再現できない。
こういった用紙、インキを使う印刷物の場合は、本紙校正を採用する。

コスト:安い(但し、5枚以上など複数枚印刷する場合は、本紙校正のほうが安い場合がある)

■本機校正

本番と同じ用紙に、本番と同じ印刷機(本機)で印刷する。
高度な色再現性を求められる印刷物や、特色2度刷り+OPニスなどのように校正機と本機との違いが大きく影響しそうな場合には、本機校正を採用する。

コスト:高い