スクリーン角度(アミ角)【すくりーんかくど(あみかく)】

アミ角ってなに?

 カラーの印刷物は、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色(CMYK)で印刷されており、各版の網点の大きさや角度を変えることで様々な色や濃淡を表現している。

 網点を全て同じ角度に設定すると、全ての網点が重なるためカラーの表現ができない。よって、CMYKの4版の網点をすべて違う角度にする必要がある。

 具体的には、シアン15度、マゼンタ45度、イエロー0度、ブラック75度に網点角度を振る(シアン15度、マゼンタ75度、イエロー0度、ブラック45度の場合もある。後述)。主版(いちばん目立つ版。M版)を見た目でもっとも自然な45度に設定し、C版、K版を30度違いに設定。残りの角度は残っていないが、肉眼でほとんど影響のないY版を15度違いの0度(か30度)に設定する。

 主版の45度をM版にするかK版にするかは印刷物の種類によってベターな方を採用する。肌ものが多い印刷物では、C15度、M45度、Y0度、K75度とする。スミ版を基調にするイラストだったり図表が多い印刷物では、スミの平網再現がきれいなC15度、M75度、Y0度、K45度とすればいい(MKチェンジ)。

 

 
成田師匠いわく、

実際にね、紅=75度で、女性の顔写真とか刷ってみて下さい。ハーフトーンの部分とか、ザラザラに紅が乱れてしまって、見れたもんじゃないですよ。私に言わせれば、墨=45度ってのは、ヨーロッパ仕様ですわ。ブルーの瞳を持った欧米の方達は、紅に対する感覚が、我々、茶色の瞳の人間とは違うんです。

つづきは、成田師匠ブログを読むべし!

 

うっかりしがちな2色のアミ角

 うっかりしがちなのが特色2色印刷のケース。データをC版とY版で作成し、4色の設定で出力するとC版は15度、Y版は0度に振られる。C版とY版で出力したプルーフではモアレは出現しないが(Yは目立たないので)、本機で刷り色が特色の濃青+焦げ茶だったりして、上がってみたらモアレが出た、などという場合がある。特色の場合は事前に代表折の本紙校正をとって仕上がりを確認しておくといい。モアレが出そうな場合、出てしまった場合は、RIP側ではアミ角を振り直す。