印刷用語マニアックス-印刷業界で使われている用語の解説をします。お届けするのは光栄印刷株式会社。書籍・冊子の印刷が得意です。よろしくお願いします。

アイベルライン

「アイベルライン」は、印刷機の色見台で使われている蛍光灯の名称で、色を忠実に再現する色評価用蛍光灯。 家庭やオフィスで使われている蛍光灯は、演色評価、色温度とも色の確認には適さない。 蛍光灯の種類にもよるが、一般の蛍光灯だと赤味が弱く感じられ、人物の肌などはくすんだように見える。LEDだとなおさら。 印刷会社で色評価用蛍光灯のもとでプルーフを出力、印刷物を印刷しても、見る方の環境によっては色再現が […]

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総インキ量

オフセット印刷では、カラーをCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)4色のインキによる掛け合わせで表現する。 すべてのインキを最大に掛け合わせればインキ量は400%になるが、印刷機でトラブルなく印刷できる総インキ量は300〜350%までで、できれば300%程度に抑えたい。 というのも、インキの上にインキを重ねて行くと、総インキ量が増えて行くにつれ、後から刷ったインキがのらなくなってくる。よ […]

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ヤレ

 印刷物を作る過程で、ムダになってしまった用紙を「ヤレ」もしくは「ヤレ紙」とよぶ。  ヤレは、印刷の際に見当合わせや色調整で使用した用紙を指すことが多い。ヤレは印刷はされていても製品にはならない(見当が入っていなかったり、色がうまく出ていないため)。このヤレ紙は、必ず発生するものなので、印刷会社では実際の印刷に必要な用紙よりも多く紙を仕入れる。これを予備紙という。  印刷工程に入る前に発生するヤレ […]

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身ぐわえ【みぐわえ】

くわえ部分(印刷する際に印刷機が用紙をくわえる部分)が、製本後の印刷物に入っている状態を「身ぐわえで印刷した」などという。 用紙を目一杯使った大きさで印刷物を作りたいときに、身ぐわえで印刷する。 くわえ部分には印刷することができないので、この部分は白い(というか印刷されていない)状態になる。 身ぐわえで印刷する際には、この部分が白くなっても違和感のないデザインにしておく。 大量に印刷する別製封筒な […]

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先刷り・後刷り【さきずり・あとずり】

プロセス4色(いわゆる普通のフルカラーの印刷)の刷り順は、K→C→M→Yとなる(トラッピング【トラッピング】参照)。 では2色の印刷の場合や、4色+金などの印刷の場合はどうだろう。 ■2色機などでの刷り順 (1)タック値の高いものから順に刷る様にします。 後刷のインキのタックを下げる時にはレジューサーかコンパウンドをし使用します。ニスは使用しないでください。 (2)絵柄の多い方を後刷りにします。バ […]

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空通し【からどおし】

厚手のコート系の用紙(アートポスト、マットポストなど)は、用紙に紙粉が多く付いている場合があり、これはヒッキーという印刷面の白抜けの原因になる。 用紙に紙粉が多い場合は、印刷をする前に印刷機の刷り胴をセットしない状態で空通しを行って紙粉を取り除く。5色や6色の印刷機を持っている印刷会社では、1胴目を空胴にしておくことで、空通しをしつつも同時に4色(もしくは5色)の印刷をすることができる。

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罫引き印刷【けいびきいんさつ】

一般に市販されているノートの本文は、フレキソ印刷やオフセット印刷といった印刷方式が主流であるが、昔ながらの「罫引き」という印刷方式で印刷されているものがある。 フレキソ印刷、オフセット印刷で印刷する場合、仕上がりと同じサイズの印刷版を作成して印刷する。罫引き印刷では版を作成せず、回転するローラーにインキをつけて印刷する。 まれに、罫引きのノートの罫が一行分飛んでしまっていたりするものがあるが、ロー […]

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トラッピング

印刷時に、先に刷ったインキの上に後から刷ったインキが転移することを「トラッピング」という。 4色(プロセス4色=カラー)で印刷するときは、通常「K(ブラック=墨)→C(シアン=藍)→M(マゼンタ=紅)→Y(イエロー=黄)」の順で印刷を行う。一般的に、カラーの印刷物の絵柄面積は、Kが最も少なく、Yが最も多い。先に刷ったインキに後から刷るインキは転移しにくいので、インキの面積が少ない方から順番に印刷す […]

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湿し水【しめしみず】

オフセット印刷は、刷版上の親水性の部分に水をつけ、親油性の部分にインキをつけることで印刷を行う仕組みだが、この親水性の部分につける水のことを「湿し水」という。 湿し水には、エッチ液という添加剤を入れる。エッチ液は、版の保水性を保つ成分、版のゴミを取り除く成分、また、アルコール(IPA=イソプロピルアルコール)などを含んでいる。アルコールは、版上の細かい部分にまで水が入っていく手助けをさせるためのも […]

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くわえ代【くわえしろ】

印刷機は、用紙をくわえて印刷機内に搬送し印刷をするので、用紙がくわえられる部分である「くわえ代」には印刷をすることができない。一般的にくわえ代は10mm~15mmで、印刷機の種類、設定によって違う。 注意が必要なのは反転の両面印刷機の場合。反転の印刷機は、片面を刷った後、用紙を反転させて反対側をくわえなおしてもう片面を印刷する(「両くわえ」という)ので、くわえ側およびくわえ尻側の両方にくわえ代が必 […]

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