事象 キャストコートの用紙(ミラーコートとかエスプリコートとか、表面がピカピカしてる用紙)に4c+蛍光ピンクで印刷した際、乾燥後に蛍光インキだけがポロポロ取れるということがあった。爪の先で軽くカリカリやるとポロポロと取れる。 これは「チョーキング」と呼ばれる現象で、キャストコートなどの吸油性が高い用紙に金・銀・蛍光などのインキで印刷すると起こりやすい問題であった。 原因 用紙の吸油性が高いと、イン […]
続きを読むジャンル: トラブル
ギャップ目【ギャップめ】
オフ輪では刷り上がった印刷物(刷本)にギャップ目という汚れが発生することがある。このギャップ目は、「倍胴」に起因するもの。 オフ輪の倍胴の機械は、ブランケット胴と押し胴の両方が版胴に対して倍の円周になっている。版胴が2回まわって絵柄をブラン胴に2面分くっつける。 この2面分の間にギャップ目が出る。これは、拭いても拭いても出てくるので、全くなくすことはできない。どうしてもギャップ汚れをなくしたいので […]
続きを読むダブリ
印刷時、用紙に文字や網点がずれて二重に印刷されてしまう現象を「ダブリ」という。 単色の印刷で表れるダブリと、4色印刷で表れるダブリの2種類があり、原因は異なる。 単色の印刷で表れるダブリは、機械的なガタやブランケットの調整不良などで絵柄がずれて印刷されることから起こる。 4色印刷で表れるダブリは、いったん刷った絵柄が次の印刷ユニットでブランケットに転移し、そこで若干のずれが生じて再度用紙に転写され […]
続きを読むPDF入稿のトラブル
PDF/X-1a規格のPDFをInDesignから書き出せるようになったおかげで、PDF入稿のトラブルは少なくなった。ただし、印刷に関する認識不足から起こるトラブルは、いまだに多い。いくつか例をあげる。 ■ノセ・ヌキ設定の不備 通常であればノセの指示をするところが、ノセになっていない。例えば色ベタ上のスミ文字などは、ノセにしないと版ずれを起こしたときに白いすき間が出てしまう。また、白抜き文字がノセ […]
続きを読むローラ目【ローラめ】
広い範囲に単色ベタもしくは平網を印刷する場合、用紙の左右にわたり筋状の色ムラが発生することがある。 原因には「ローラ目」、「ギヤ目」、「ショック目」があり、それぞれが全く違う原因だそうだが、ちょっと専門的過ぎて説明できません。 印刷オペレーターが機械を調整して解決する場合もあるし、解決しない場合は印刷する方向を変えたり(くわえとくわえ尻を反対にして逆に刷る)、印刷機を変更したり(胴のタイミングが変 […]
続きを読むゴースト
印刷方向に、ベタや平網などの絵柄と白抜きのマドが作られていたりする場合、ベタ、平網部分に白抜きマドの形でモヤッとした絵柄が印刷されることがある。これを「ゴースト」という。 インキ量のバランスがくずれて発生する現象で、印刷するインキの色によって目立ったり目立たなかったりするが、基本的に印刷機側では回避することができない。 版面の外にインキバランスを調整するための捨てオビを印刷する、もしくは印刷向きを […]
続きを読む裏付き【うらづき】
表面に刷ったインキが、次に刷った用紙の裏面にくっついてしまうことを「裏付き」という。インキの付着が激しく、接着剤のように用紙同士がくっついてしまうことは、積み上がった用紙がブロックのように固まってしまうことから「ブロッキング」という。 マットコート系の用紙や厚手の用紙にベタの多い絵柄を印刷するときに起こりやすい現象で、この類の用紙の場合にはスプレーパウダーを粒子の大きいものに入れ替えたり、通常より […]
続きを読むヒッキー
印刷後、印刷物の表面に、白い点状の汚れが出ることがある。 これは、印刷用紙についている紙粉が印刷機のブランケットにくっついてしまい、その部分だけインキが用紙に転写されないことから起こる現象で、「ヒッキー」という。小さいものを「ピンホール」と呼んだり、大きなものは紙粉の周りが白くなって魚の目のように見えることから「フィッシュアイ」と呼んだりする。 印刷用紙には多かれ少なかれ紙粉がついており、これは抄 […]
続きを読む版ずれ(見当ずれ)【はんずれ(けんとうずれ)】
「版ずれ」は、多色印刷の際に各色がずれて印刷される現象のことをいう。 版ずれが起こると、毛抜き合わせ部分に白い隙間が発生したり、写真の再現性が損なわれたりする。くせのある用紙や、薄い用紙の場合に版ずれは起こりやすい。 オフセット印刷は水と油が反発する原理を使った印刷方式なので、印刷中はインキと一緒に水も用紙に転移する。紙は水分を吸い込むと伸びる性質があり、一般的にくわえ側よりもくわえ尻側の方が大き […]
続きを読む針とび・あてとび【はりとび・あてとび】
印刷する用紙にくせがあると、前あてや針に用紙が垂直にあたらず、「針とび」「あてとび」というトラブルが起こる。 きれいに刷れていて一見なんの問題もないように見えるが、「針とび」や「あてとび」を起こしていると印刷位置が用紙ごとにまちまちにずれてしまう。 例えば、後加工で金箔押し加工を行うとする。「針とび」「あてとび」を起こした刷本は、用紙ごとに金箔がずれた位置に押されてしまうため、同じ位置に正確に金箔 […]
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