印刷用語マニアックス-印刷業界で使われている用語の解説をします。お届けするのは光栄印刷株式会社。書籍・冊子の印刷が得意です。よろしくお願いします。

束【つか】

書籍の背幅のことを「束(つか)」とよぶ。

ケース付きの書籍などの装丁を行う際は、実際に使用する用紙を使って事前に「束見本」というサンプルを作る。その上で、ケースの設計、試作をしたり、表紙周りのデザインを行う。試作をしないと、ケースに入れた際にスカスカだったり、キツキツだったり、支障が出ることがある。

背幅の計算は大事で、カバーや表紙は背幅を考慮して作らないと、製本時に小口側の絵柄が足りなくなったり、背のデザインが表紙側に回りこんでしまったりする。

ページ数が少なくても束を出すためには、「嵩高(かさだか)」の用紙を使って本文を印刷する。嵩高用紙は紙の繊維間の結合がゆるいので、厚いのに軽い。束が厚い書籍でも、重さは軽く仕上がる。