「アイベルライン」は、印刷機の色見台で使われている蛍光灯の名称で、色を忠実に再現する色評価用蛍光灯。 家庭やオフィスで使われている蛍光灯は、演色評価、色温度とも色の確認には適さない。 蛍光灯の種類にもよるが、一般の蛍光灯だと赤味が弱く感じられ、人物の肌などはくすんだように見える。LEDだとなおさら。 印刷会社で色評価用蛍光灯のもとでプルーフを出力、印刷物を印刷しても、見る方の環境によっては色再現が […]
続きを読むスクリーン角度(アミ角)
アミ角ってなに? カラーの印刷物は、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色(CMYK)で印刷されており、各版の網点の大きさや角度を変えることで様々な色や濃淡を表現している。 網点を全て同じ角度に設定すると、全ての網点が重なるためカラーの表現ができない。よって、CMYKの4版の網点をすべて違う角度にする必要がある。 具体的には、シアン15度、マゼンタ45度、イエロー0度、ブラック75度に網点角度 […]
続きを読むチョーキング
事象 キャストコートの用紙(ミラーコートとかエスプリコートとか、表面がピカピカしてる用紙)に4c+蛍光ピンクで印刷した際、乾燥後に蛍光インキだけがポロポロ取れるということがあった。爪の先で軽くカリカリやるとポロポロと取れる。 これは「チョーキング」と呼ばれる現象で、キャストコートなどの吸油性が高い用紙に金・銀・蛍光などのインキで印刷すると起こりやすい問題であった。 原因 用紙の吸油性が高いと、イン […]
続きを読むオーバープリント(ノセ)
スミ文字、ノセ? ヌキ? オフセット印刷の製版工程では、スミ文字に「オーバープリント(ノセ)」の指定を行う。 背景に色ベタがある場合、スミ文字を「ノックアウト(ヌキ)」で製版を行うと、印刷時に少し版がずれただけで文字と色ベタの間に白い隙間が発生してしまう。印刷用紙が薄紙で、印刷時に水を吸って紙伸びを起こしてしまうような場合は、印刷現場ではどうしようもなくなる。スミ文字をノセにしておくことで、この問 […]
続きを読むあじろ綴じと無線綴じ
接着剤で本の表紙と本文を接合する製本には、「あじろ綴じ」と「無線綴じ」がある。 ■あじろ綴じ あじろ綴じでは、本文を折る際に、折丁ののど側にスリットを入れる(「あじろっぱ」などという)。 その後、接着剤で表紙と接合するが、このときに折丁のスリットに接着剤が浸透するので、本文が欠落しにくくなる。 →折丁は背がつながった状態。 スリットまでのりが浸透するので、開きに強い。ソフトカバーの書籍、コミックス […]
続きを読む総インキ量
オフセット印刷では、カラーをCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)4色のインキによる掛け合わせで表現する。 すべてのインキを最大に掛け合わせればインキ量は400%になるが、印刷機でトラブルなく印刷できる総インキ量は300〜350%までで、できれば300%程度に抑えたい。 というのも、インキの上にインキを重ねて行くと、総インキ量が増えて行くにつれ、後から刷ったインキがのらなくなってくる。よ […]
続きを読むヤレ
印刷物を作る過程で、ムダになってしまった用紙を「ヤレ」もしくは「ヤレ紙」とよぶ。 ヤレは、印刷の際に見当合わせや色調整で使用した用紙を指すことが多い。ヤレは印刷はされていても製品にはならない(見当が入っていなかったり、色がうまく出ていないため)。このヤレ紙は、必ず発生するものなので、印刷会社では実際の印刷に必要な用紙よりも多く紙を仕入れる。これを予備紙という。 印刷工程に入る前に発生するヤレ […]
続きを読むやってやるから先に紙もってこい
印刷業界の景気が良かった頃、当社の社長が製本所に「納期をなんとか間に合わせてください」とお願いしに行ったとき、製本所のおやじさんから、 「しつけーな、お前も。じゃあ間に合わせてやっから、先に紙もってこい。製本してやっから、あとで印刷しろ」 と言われたそうです。
続きを読むギャップ目【ギャップめ】
オフ輪では刷り上がった印刷物(刷本)にギャップ目という汚れが発生することがある。このギャップ目は、「倍胴」に起因するもの。 オフ輪の倍胴の機械は、ブランケット胴と押し胴の両方が版胴に対して倍の円周になっている。版胴が2回まわって絵柄をブラン胴に2面分くっつける。 この2面分の間にギャップ目が出る。これは、拭いても拭いても出てくるので、全くなくすことはできない。どうしてもギャップ汚れをなくしたいので […]
続きを読む身ぐわえ【みぐわえ】
くわえ部分(印刷する際に印刷機が用紙をくわえる部分)が、製本後の印刷物に入っている状態を「身ぐわえで印刷した」などという。 用紙を目一杯使った大きさで印刷物を作りたいときに、身ぐわえで印刷する。 くわえ部分には印刷することができないので、この部分は白い(というか印刷されていない)状態になる。 身ぐわえで印刷する際には、この部分が白くなっても違和感のないデザインにしておく。 大量に印刷する別製封筒な […]
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