印刷用語マニアックス-印刷業界で使われている用語の解説をします。お届けするのは光栄印刷株式会社。書籍・冊子の印刷が得意です。よろしくお願いします。

スプレーパウダー

  油性オフセット印刷特有の機構  オフセット印刷では印刷後の排紙部(刷った用紙が1枚ずつ積み重なっていく部分)で、用紙の1枚1枚の表面に粒子状の粉をふりかける機構が付いている。これを「スプレーパウダー」という。  印刷後、インキはインキ中の溶剤が用紙に浸透し、皮膜が硬く締まる(「セット」という)。これにより、印刷した用紙が排紙部で積み重なっていってもインキが用紙裏に付くことがなくなる。 […]

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ニス

■OPニス 印刷しない白い部分が多い印刷物で、ベタの印刷がある場合は、絵柄を印刷した上から印刷面を保護するために「OP(Over Print)ニス」を印刷することがある。OPニスはオフセット印刷機のインキ壷に入れて通常のインキと同様に印刷をすることができる。 企業のCI入り封筒などで、平滑性の低いマットコート紙や晒クラフト紙などを使う場合、製袋加工時にベタ面がこすれて白い部分につきやすい。企業の封 […]

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捨てオビ【すておび】

スポット的に絵柄があり、印刷しない部分がほとんどの印刷物(企業のCI入り封筒など)では、仕上がりに影響しないくわえ尻の部分に「捨てオビ」とよばれるベタのオビを印刷する。こうすることで、印刷しない部分に発生する地汚れを回避する。 スポット的にしか絵柄がない場合、インキが十分に消費されきらないためインキの需要と供給のバランスがくずれ、白い部分に汚れとして印刷されてしまう。捨てオビを印刷することで、イン […]

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軽オフ【けいオフ】

「軽オフ」とは軽オフセット印刷の略称で、主に菊4才(A3ノビ)サイズの印刷機のことをいう。一般のオフセット印刷がアルミ製の刷版を使って印刷するのに対して、軽オフでは紙製の刷版を使用する。材料費を抑えられるため、小部数の印刷物の場合は一般のオフセット印刷に比べ低コストで印刷できる。 軽オフで使用する紙版は、従来は紙版下を直接撮影する方法を採っていたため、階調(写真など)をきれいに再現できなかった。最 […]

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静電気

印刷用紙は適正な水分含有量を保って製造されているが、製造段階や流通段階において水分の少ない用紙が発生することがある。このような場合、用紙に静電気が起こり、印刷機のフィーダー部(印刷用紙を1枚ずつ吸い上げて内部に供給する部分)で用紙を供給することができず、機械が頻繁に止まる。このような場合は、用紙会社に連絡し、用紙を交換してもらう。 静電気は2枚挿しの原因にもなる。本来は1枚ずつ印刷機に送り込むとこ […]

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ドライダウン

上質紙などの非塗工紙やマットコート紙など平滑性が低い用紙に印刷する際、印刷時にはきれいに刷られていても、時間がたってツヤがなくなり、濃度がおちて色がくすんで見えることがある。このような現象をドライダウンという。 印刷してから時間がたつと、溶剤が紙に浸透することにより、インキ表面の膜厚が薄くなる。そのため、印刷直後よりも印刷濃度が薄くなって見える。はじめから印刷濃度を上げて印刷を行うなどの対応をとる […]

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耐光インキ(耐候インキ)【たいこうインキ】

通常のインキは色調、彩度、価格などを考慮して製造しているため、耐光性に劣る。特に黄、紅のインキは変退色しやすく、屋外に掲示すると1ヶ月程度で色がとんでしまう。屋外に掲示するものや、屋内でも長期間掲示する印刷物、例えばポスターなどは、耐光インキという紫外線に強い顔料を使用したインキを使って印刷する。 また、蛍光インキという蛍光成分を配合したインキがあるが、一般のインキに比べて耐光性が極端に劣る。

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特色刷り【とくしょくずり】

フルカラーの印刷は、4色のインキ(C=シアン[藍]、M=マゼンタ[紅]、Y=イエロー[黄]、K=ブラック[黒])を使って印刷し、さまざまな色を再現する。それに対して、特定の色のインキを作って印刷することを「特色刷り」という。例えば、企業が使う封筒などは、ロゴをコーポレートカラーの特色で印刷することが多い。 特色は、DICやTOYO、PANETONEのカラーガイド(色チップ)で指定する。印刷会社は、 […]

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ベタのある絵柄【ベタのあるえがら】

きれいなベタを印刷するためには、印刷機のインキツボにその色のインキを多く供給する必要がある。 例えばカラーの印刷物で金赤(M100+Y100)をきれいに印刷するためには、マゼンタとイエローのインキを多めに供給する(盛る、という)。 ところが、印刷方向(くわえからくわえ尻に向けて)に金赤ベタと人物の写真などが混在する場合は困ったことになる。 ベタをきれいに出すためにマゼンタ、イエローのインキを多めに […]

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オフ輪【オフりん】

オフセット印刷機の中で、ロール状の巻取り紙に印刷する印刷機を、オフセット輪転印刷機、略して「オフ輪(オフりん)」とよぶ(断裁済み用紙を使う印刷機は「平台」とよぶ)。オフ輪の印刷機には、折り・断裁などを行うユニットがつけられ、印刷したものが断截されてでてきたり、16頁、32頁などの折本として出てきたりする。結束機やコンベアなども付属しているため、機械の全長は30m以上などとなり、平台の印刷機と比べて […]

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