中綴じの面付け【なかとじのめんづけ】

製本の形態によってページの面付けは違ってくる。無線とじ・あじろ綴じといった、本文を糊で綴じ表紙でくるむものは、丁合時に折丁を順番に重ねていくのに対して、中綴じは中央を針金で綴じる製本なので、折丁を順番に挟むように丁合していく。だから、中綴じの本を無線綴じ・あじろ綴じの面付けで印刷してしまうと、ページ順がめちゃくちゃになる(逆もまたしかり)。

中綴じでは折丁に「ベロ」が必要になる。折丁の片側だけをベロとして長くなるように折ることで、ベロ部分を丁合機が引っ掛けて、折丁を次々に挟んでいくことができる。ベロを作らないで印刷してしまうと、機械が引っ掛ける部分がないので中綴じの丁合をすることができない。

ベロは通常、「下ベロ」といってノンブルの「数の多いほう」に設ける。面付けでは16頁折のくわえから見て左右の真ん中のドブを多くとることで、下ベロを作る。

また、ページ数が多い中綴じの場合、外側の折から中側の折に行くにしたがって、用紙の厚さが影響して左右の寸法が小さくなる。中側の折については、小口側が断裁して切れてしまわないように、注意して造本設計を行う。

中綴じの面付け
中綴じの面付け