印刷用語マニアックス-印刷業界で使われている用語の解説をします。お届けするのは光栄印刷株式会社。書籍・冊子の印刷が得意です。よろしくお願いします。

印刷用語マニアックスは、印刷業界で使われる特殊な用語の数々を、なるべく「具体的」に、「分かりやすく」紹介する印刷用語集です。


PP貼り【ピーピーばり】

書籍のカバーや表紙には、耐久性を持たせるために印刷後にPP(ポリプロピレンフィルム)を貼ることがある。 PP貼りを行うと、加工前と見た目の色が変化する。光沢PP(クリアPP)を貼ると、加工時の熱の影響で赤っぽさが増したように見え、つや消しPP(マットPP)を貼ると、光の乱反射の影響で、色が白けて見える。 仕上がりの色味を重視する印刷物の場合は、事前にPPを貼った状態で色校正を行う。 PP貼り加工の […]

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裏付き【うらづき】

表面に刷ったインキが、次に刷った用紙の裏面にくっついてしまうことを「裏付き」という。インキの付着が激しく、接着剤のように用紙同士がくっついてしまうことは、積み上がった用紙がブロックのように固まってしまうことから「ブロッキング」という。 マットコート系の用紙や厚手の用紙にベタの多い絵柄を印刷するときに起こりやすい現象で、この類の用紙の場合にはスプレーパウダーを粒子の大きいものに入れ替えたり、通常より […]

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ヒッキー

印刷後、印刷物の表面に、白い点状の汚れが出ることがある。 これは、印刷用紙についている紙粉が印刷機のブランケットにくっついてしまい、その部分だけインキが用紙に転写されないことから起こる現象で、「ヒッキー」という。小さいものを「ピンホール」と呼んだり、大きなものは紙粉の周りが白くなって魚の目のように見えることから「フィッシュアイ」と呼んだりする。 印刷用紙には多かれ少なかれ紙粉がついており、これは抄 […]

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版ずれ(見当ずれ)【はんずれ(けんとうずれ)】

「版ずれ」は、多色印刷の際に各色がずれて印刷される現象のことをいう。 版ずれが起こると、毛抜き合わせ部分に白い隙間が発生したり、写真の再現性が損なわれたりする。くせのある用紙や、薄い用紙の場合に版ずれは起こりやすい。 オフセット印刷は水と油が反発する原理を使った印刷方式なので、印刷中はインキと一緒に水も用紙に転移する。紙は水分を吸い込むと伸びる性質があり、一般的にくわえ側よりもくわえ尻側の方が大き […]

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束【つか】

書籍の背幅のことを「束(つか)」とよぶ。 ケース付きの書籍などの装丁を行う際は、実際に使用する用紙を使って事前に「束見本」というサンプルを作る。その上で、ケースの設計、試作をしたり、表紙周りのデザインを行う。試作をしないと、ケースに入れた際にスカスカだったり、キツキツだったり、支障が出ることがある。 背幅の計算は大事で、カバーや表紙は背幅を考慮して作らないと、製本時に小口側の絵柄が足りなくなったり […]

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オフ輪【オフりん】

オフセット印刷機の中で、ロール状の巻取り紙に印刷する印刷機を、オフセット輪転印刷機、略して「オフ輪(オフりん)」とよぶ(断裁済み用紙を使う印刷機は「平台」とよぶ)。オフ輪の印刷機には、折り・断裁などを行うユニットがつけられ、印刷したものが断截されてでてきたり、16頁、32頁などの折本として出てきたりする。結束機やコンベアなども付属しているため、機械の全長は30m以上などとなり、平台の印刷機と比べて […]

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UV印刷【ユーブイいんさつ】

一般のオフセット印刷では、印刷後のインキはインキ中の溶剤が用紙に浸透し、皮膜を形成する。その後、数時間かけて皮膜が酸素と反応し、酸化重合することで完全に乾燥する。 UV印刷では、紫外線で硬化するインキを使い、用紙排出部で紫外線をあてて瞬時にインキを乾燥させる。そのため、印刷後に時間を置かず、すぐに加工に移ることができる。オフセット印刷機の最終ユニットにUVニスコーターを設置した印刷機も増えており、 […]

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さまざまな印刷方式

印刷の方式には様々なものがあるが、ここでは代表的な4つをあげる。 ■平版印刷 平版印刷は、水と油が反発しあう原理を使った「凹凸のない平らな版による印刷方式」のことで、主にオフセット印刷のことをいう。版材コストが安く、品質が安定しており、一般の印刷物では現在主流となっている。 オフセット印刷の刷版は、画線部(絵柄、文字の部分)が親油性、非画線部(印刷しない部分)が親水性になっている。印刷時には、版上 […]

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刷版【さっぱん】

「刷版」は、印刷機にセットする印刷版のこと。 オフセット印刷では、PS版(Presensitized Plate)というアルミ製の板を使う。 PS版の表面には親油性の感光剤が塗ってあり、製版フィルムをのせて感光させてから現像すると、露光していない部分だけが残り、あとは洗い流される。 残った部分は親油性なのでインキがつくようになり、洗い流された部分は反対に水がつくようになる。 印刷機ではインキと水を […]

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針あたり【はりあたり】

印刷時、よこ針側に「針あたり」を印刷する。 針あたりは、長方形状のマーク。用紙の端まで断ち落としで印刷することで、針がどちらに設定されているかを刷本の真横から見て製本時に判別できる。刷本をパラパラとめくってみて、断ち落とし幅がまちまちになっていれば針とびを起こしているということ。また、針あたりの位置が刷本の天地方向にまちまちにずれていると、あてとびを起こしていることになる。 針あたりは、印刷機上で […]

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